タンパク質の効率の良い摂取方法とは?どうせ摂るなら効率よく!「タイミング編」

栄養
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こんにちは!エターナルフィット厚別店長の矢坂です!

前回の記事ではタンパク質摂取の効率を上げるための「量」についてお話をさせていただきました。

今回は、より効率の良い摂取方法について「タイミング」の観点に絞った報告を元にお話をしていきいます!

いつ摂取するのが最適??

さて、大前提の確認からしていきましょう。

タンパク質は破壊された筋繊維を新たに合成する(筋肉をつける)ために必要な材料です。

筋肉をつけるために必要なだけのタンパク質量を摂取することが求められます。

つまり、足りなければ中々筋肉はつきにくいと言うことになります。

前回の記事では、「トレーニング後24時間以内に十分量タンパク質を摂取できれば大丈夫」という内容を書きました。

これは「量」に絞った時の考え方でした。

しかし、筋肉にとって「最も合成力が高まるタイミング」について考えていくともう少し考えを深めることができます。

筋肉の合成?分解?

筋肉を構成する「筋タンパク質」は24時間365日「合成」と「分解」を繰り返しています。

私たちの筋肉が一定の量を保てているのはこの「合成」と「分解」が拮抗しているからなんです。

一方で、筋肉を大きくする、筋肉をつけるとなった場合にはなるべく「分解作用」の量を小さくして「合成作用」の量を高めていく必要があります。

運動をせずに極端な食事制限によるダイエットをしてしまうと、この分解作用が強まるだけでなく合成作用が弱まります。

そのため、筋肉量はどんどん減少し(つまり体重はどんどん減ります)、リバウンドのしやすい体になってしまうというわけです。

この「合成作用」はトレーニング後に高まり、24時間続くことが報告されています(Burd NA, 2011)。

また、この24時間の中での合成作用の経時的な変化についてみてみると、トレーニング後3時間>24時間>48時間の順で大きくなることが報告されています(Phillips SM, 1997)。

さらに、トレーニング後のタンパク質摂取のタイミングについてまとめたレビュー報告では、もっとも筋タンパク質の合成を高める時間帯はトレーニング後1〜2時間であることが示されています(Lemon PW, 2002)。

Anaboric window!

これらの報告から、トレーニング後1時間で最も合成作用が強まることがわかります。

この合成作用が強まる1時間のことを「Anaboric wndow」と呼び、いわゆる「筋タンパク質合成のゴールデンタイム」とされているのです。

「この時間に血中アミノ酸濃度を高めておいた方がいいから、トレーニング前の食事がいい」
という論が述べられるようになり、気がつくと「トレーニング前1時間がゴールデンタイムだ!」と述べる人たちも増えました。

持論では前回も述べたように、タイミングに関係なくトレーニング後24時間以内にしっかりとタンパク質を摂っていただければ十分であるように感じます。

その一方で、摂取したタンパク質をより効率よく筋肉の合成に活かしたいということであればこのAnaboric wndowを意識することは有用でしょう。

トレーニング前でもいい…?

実際トレーニング前にアミノ酸を摂取することは有用なのでしょうか。

Tiptonらはトレーニングの1時間前にプロテインを摂取するグループとトレーニングの1時間後に摂取するグループに分けて比較しました。

その結果、トレーニング前にプロテインを摂取したグループではトレーニング後2時間の合成バランスに大きな変化が見られなかったのに対して、トレーニング後に摂取したグループでは有意な増加が見られました(Tipton KD, 2007)。

加えてFujitaらは、トレーニング前にアミノ酸を摂取するグループとまったく摂取しないグループに分け、トレーニング後の筋タンパク質の合成率を比較しました。

その結果、トレーニング前に摂取したグループの筋タンパク質の合成率は、トレーニング前から上昇したのですが、トレーニングから1時間が経過すると摂取していないグループの合成率が上回り、2時間の時点で両グループ間に優位な差が見られなくなりました。

Fujitaらはこの結果から、トレーニング前のタンパク質摂取はトレーニング後の筋タンパク質の合成を妨げる可能性を示唆しています。

前半に紹介した報告を参考にしても、プロテインドリンクやEAA、BCAAといった吸収率の高いものはトレーニング後1時間の間に摂取することが望ましいのかもしれません。

終わりに

いかがだったでしょうか。

「タンパク質はこれだけ摂取すれば大丈夫!」

という量が決まっていても、より効率よく筋肉をつけるのに適したタイミングがあるようです。

やはり個人的には「このタイミングじゃないとダメなんだ!」と窮屈な生活をするよりも、「24時間以内にちゃんと食べれればいいか」と少し気楽なくらいの方がストレスなく豊かな生活を送れるのではないかと思います。

まだまだ、栄養に関してもトレーニングに関しても未知の情報はたくさんあります。

どんどん最新の報告が出てくるのでその都度アップデートしてお伝えさせていただきます!

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